ログハウスP&Bの腐れ問題vol.2 @金沢市 ログハウスメーカー技術者必見っす! | 株式会社Reborn(リボーン)

ログハウスP&Bの腐れ問題vol.2 @金沢市 ログハウスメーカー技術者必見っす!

以前このHPブログで紹介しました梁の腐れ問題

先週からオペが始まりました。@金沢市

西 胴差ハツリ今回は旧来の仲間大工、長野市のまるたんぼう上原外科医です。

忙しい合間を縫って飛んでもらいました。

 

まずは腐朽部の切除です。

ノミやチェーンソーなどを使って斫(はつ)ります。

腐っている部分は当然ふかふかの状態なので意外と簡単に削れます。

 

西 胴差ハツリ (2)作業性や安全性を考えると足場が必要です。

おが屑やほこりが出ますので必ず養生ネットを張りましょう。

またすぐ下の外壁は汚れる可能性が大きいのでマスカー養生を大きくとります。チェーンソーを使うと排気で焼けるので要注意であります!

地面にもゴミがたくさん落ちますので、ブルーシートなどで地面養生もできればした方がよいですね。

 

 

東 胴差整形 (1)次に周囲となじませるよう、グラインダー、曲面カンナなどを使って舐めます。

ここまで腐れが進んでいると、明らかに不整形になってしまいます。

かといって丸太を全て平らに削るのは、とても大変な作業になります。

時間もかかるし、当然その分費用もアップしてしまいますね。

またこのくぼんだヶ所にパテを盛り、乾燥後整形するやり方もあるにはあるのですが、ここまでくぼんでしまうとそれも・・・(泣)

 

 

西 胴差整形 (4)こう見るとやはり木の割れから水が刺し、そこから腐ってゆくんだなぁ、と改めて分ります。

このまま放置すれば腐れはどんどん内部へ進行し、ついには中心部まで進行します。そうなると取り返しがつかなくなり、地震時も心配です。

この状態でやって良かった、とは思いますが、本来はもっと早めに対処すべきです。

また次回に持ち越されましたが、抜本的な解決をすべく、この梁の上に出の大きいヒサシのような水切りを取り付けたいと思います。

 

 

西 胴差整形後割れから入った水は、その割れ目に沿って横へ横へと腐朽を拡大してゆきます。

そして水が抜ける位置までで腐れが終焉しています。

 

 

 

 

東 胴差ハツリ (2) (1)表面は固くても、内部が腐っている、ということはよくあります。

この部分も最初はこんなふうに部分的に腐れ部が露出していましたが、

結局どんどん横方向につながってゆき、ついにはこのように広い範囲を削ることになりました。表面は塗料の塗膜の影響で腐れが進みにくくなっているためです。

 

 

東 胴差整形 (1)このことから、得られる教訓として、こまめに塗装をしているからと言って腐るはずがない、というのは迷信だ、ということです。割れが必ず発生するのが木の性質です。割れたくなければ、「芯去り」といって、木の中心、つまり年輪のいちばん中央を持たない木材としなければなりません。

 

 

西 胴差塗装1回目整形後、腐朽菌の活性化を抑えるため、ホウ酸塩水溶液を塗り、乾燥後にオイルステインを塗ります。

必要に応じて、木部に穴をあけ、丸棒状に固形化されたホウ酸塩の棒を差し込んでおきます。

 

 

 

東 胴差塗装1回目えぐり取られた患部はある意味芸術的な形を成しているのですが、どうしてもこれが受け居られない、というお客さんもいるかもしれません。その場合は腐っていない部分も含めて全体をガバ~っと、平たくなるようにチェーンソーを使って取るのですが、水切りを外す、なんてことにもなります。

 

 

 

 

北 柱下部ハツリ (1)丸太柱の下部も腐れがかなり深く進行していました。

ほぞ穴もきっとだめでしょう・・・。

 

 

 

 

 

 

北柱下部ハツリ水切り板金は水が切れないと水切りではありません。

この部分は逆に水が柱に近づいてくるように逆勾配になっていましたよ!

 

 

 

 

通し柱ハツリ通し柱の再下端の腐れ。

これもかなりの重傷患部です。

実は、5年ほど前にこの部分はオペを実施したそうで、柱の下部を入れ替えたようですが、それをカバーさせた部材が再び腐朽。

再手術と相成りました。

 

 

 

 

通し柱ハツリ後 (1)このような衝撃的な場面をこのような形で公にしてよいものかどうか非常に迷いましたが、

全国には似たような現象がたくさん起こっていると思い、再発防止の観点から思い切って公開に踏み切りました。

詳細レポートは次回につづきますが、ポイントは

「水切りは水が切れるように設置する」

「土台は濡れないように細心の注意を。

丸太を土台に用いない」

「軒の出を出来るだけ大きく取るべし」

 

事件は現場で起こっている!これを糧にすることが技術者の取るべき行動ではなかろうか。

 


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