リフォームでの地盤補強はどうするの? | 株式会社Reborn(リボーン)

リフォームでの地盤補強はどうするの?

Exif_JPEG_PICTURE中古物件をインスペクション(現況調査)していると、たびたび発見される基礎のクラック。

問題は、クラックの幅がどれくらいか?

名刺大の「クラックスケール」なるものが調査用具にありまして、割れの幅寸法を測り、写真を撮り、調査依頼者に報告するしきたりとなっております。

この割れが最大で0.6㎜以上であれば、”見過ごせない不具合”、ということで、何かしらかの対策が必要だと伝えます。

地窓(じまど)と呼ばれる床下換気口の脇には、どの家も必ずと言っていいほど1箇所以上クラックが発生しています。

原因はそれぞれの事象によるのですが、①基礎を形成しているコンクリートの乾燥収縮によるもの、②建物の重さで地盤が沈下し基礎が”割れている”、の2種に分かれます。

 

DSCF5128出来れば、床下に潜って内側から観察するのも必要なこと。

幅10cm以上もある基礎が内外貫通して1mm以上割れているようであれば、②の地盤沈下を疑います。

基礎に鉄筋が入っている場合(鉄筋コンクリート造)は、コンクリートの中でひそかに活躍している鉄筋がさびてしまうので、エポキシ樹脂でこの割れをふさぎます。

しかしそれでは抜本的な解決策とはいえません。

 

Exif_JPEG_PICTURE地盤が沈下しているということは、床も傾いているはずで、

水平線のビームが出る「レーザーレベル」などの機械を使って、床の水平度合いを測ります。

基礎の割れの状態と1階床のレベル測定を行うと、その土地の地盤状況がなんとなく見えてきます。

全体的にこっち側に傾いているようだ、とか、この辺りが窪んでいるようだ、など。

最近では新築の建築前に地盤調査を行うのが常ですが、20年程前までは、地盤調査は住宅の場合ほとんど行われていませんでした。

Exif_JPEG_PICTURE基礎のつくりようは、ほとんど設計する人の経験と基礎屋さんのカンが頼りでした。

ですから地盤調査を行っていなければ、「まともな基礎はほとんどない」と言っても過言ではありません。

では一体どうすればいいのか?

まさか基礎をつくり替えるわけにもいきませんし、このまま放置するわけにもいきません。

 

一つの答えとして、「これ以上沈下しないようにする」という方法があります。

 

DSC_0081-2私は「後打ちべた基礎」と呼んでいますが、既存の布基礎に鉄筋を突き刺し、床下全面にコンクリートを打設する方法です。

鉄筋を刺すには、まず振動ドリルで基礎に穴をあけます。間隔は20cmおきに。気の遠くなるようなものすごく大変な作業に思えますが、やってみると割とそんなにでもない、と作業人は言ってくれます汗

またこの工法は、1階の床をすべてはがし撤去する必要があります。

床の断熱改修をしたり、床全面を張り替える場合はチャンスです。

ドリルで穴をあけたら、その穴をよく掃除します。ここに専用の強力ボンドを入れて、すぐさま鉄筋をぶっ刺します。

そのことを専門用語で「差し筋(さしきん)」と呼んでいます。

 

DSC_0090-1基礎の内側すべてに差し筋をしてゆきます。

鉄筋を入れずにそのままコンクリートを流してしまうやり方もあるのですが、それは「防湿コンクリート」と呼んでいて、基礎の補強にはまったくなりません。鉄筋を刺してこそ建物の重さを分散して地面に伝え、建物の傾きを防止する役割が果たせるのです。

本来であればこの鉄筋の下には締め固めた砕石や防湿シートを敷きたいところではありますが、一度土を掘り下げる必要があり費用的にも大変になります。

そのほか床下空間として確保できる高さや、工期、施工性などを勘案して判断します。

 

DSC_0115-2鉄筋のピッチも地盤の強さや区画の大きさによって決まります。

この家の場合は20cm角の升目になるように配筋(はいきん)しましたが、構造計算をすると必然的に鉄筋の径やピッチが決まります。

さあこれでコンクリートを打つ準備ができました!

 

DSC_0162-1野球グランドを整備するときに使うレーキ(通称:トンボ)でコンクリートを均します。コンクリートってネズミ色ですが、最初はこのように黒っぽいネズミ色なんです。ちなみにコンクリートとモルタルとセメントの違いってご存知でしょうか?

センメント+砂=モルタル

モルタル+砕石=コンクリート、です。セメントは岩石の粉ですが、生産地の50%以上が中国です。

 

DSC_0163-1ポンプ車と呼ばれる、コンクリートを圧送する専用の車が世にはありまして、

こんなふうにホースを使ってコンクリートを奥から流し込んでゆきます。

ポンプ車が入れないような場所では、一輪車で運びます。

新築の場合は必ずといっていいほどポンプ車を使いますが、リフォームでこの条件が整うのはまれです。

 

DSC_0196-1コンクリートを床下全面に敷き均すと、大工さんの作業性はとてもよくなります。

床下地面からの湿気はかなり抑えられます。ただし最初の1~2年はコンクリートが持っている水分がまだたくさんあるので、地域によっては床下で夏場、けっこう結露しています。

これで建物がこれ以上地面に沈下してゆく動きは、かなり防げそうです。

後打ちべた基礎、費用はけっこう掛かりますが、耐震、断熱、水廻り、劣化対策を総合的に行う大規模修繕リフォーム(これを、わが社名である「リボーン」と呼んでいるわけですが汗)の場合、ぜひ取り入れていただきたい工事の一つです。

建物全体に安心感が断然備わりますからねっ(^^)/

2018.8.30 Reborn塩原


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